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2007年1月 3日 (水)

おもしろ印講座 3回目 とにかく作ってみよう

お待たせしました。おもしろ印講座3回目の始まりです。
では、とにかく、今回は実際に作ってみましょう。

簡単なおもしろ印の作り方
(1) 手順
3つの準備は整いましたか?
ここでは、とにかく話を先に進めます。
① 用具用材をそろえる 
まずは、すでにそろっているものを
新聞紙を広げてその上に並べます。

② 印面を平らにする 
 印面(これから刻す所)がどんな状態なのかよく見て下さい。凸凹が激しかったら
目の粗い紙ヤスリ(60〜320番くらい)でまず大ざっぱに平らにし、次に目の細かな耐水ペーパー(500〜1000番くらい)で更にきれいな面に仕上げて下さい。
ほぼまっすぐできれいでしたら、500〜1000番を軽くかけて下さい。買ってきたものには表面に蝋が塗ってあります。きれいに見せる為ですが、印泥がうまくつきませんから、きれいに見えても一度必ずペーパーをかけて下さい。
 なお、印材のなるべく下の方をもって、円を描くように、ペーパーをかけて下さい。
せっかく、まっすぐなのが、かえって丸くなってしまってはいけません。まずは軽—く。
紙ヤスリの使い方も後で詳しく説明します。
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 クリックすると大きくなります。以下の写真も同様 

③ 何を刻すか イメージを持つ
何を刻すかも決まっていることでしょう。前述したようにここが一番大切です。
しっかり、イメージして下さい。
例えば、オタマジャクシでいきますか!
④ 書いてみる 調べる メモを取る     
とにかくイメージを具体化して下さい。鉛筆で描けばいいのです。何か参考になるものがあると楽ですね。文字なら字書を、絵、デザインなら写真、図鑑、図案集などを参考にして、
紙に写すか、まねをして鉛筆で描きます。ここでは、大きく描いてもかまいません。
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⑤ できあがりを予想する  下絵を書く (半紙)
透けて見える紙、半紙かトレーシングペーパーですが、
薄手の半紙が手頃で使いやすいでしょう。
透けて見えて描きやすければ何でもいいです。
油性のペンならば普通のコピー紙でもわかります。
左右対称のものなら逆さまに描く必要がありませんから、どんな紙でもいいです。
それに原寸ではっきりと描きます。
2センチの印材なら、2センチの四角に中にぎりぎりまで大きく描いて下さい。
柔らかいところで、石を紙に押し当てれば、石の形が取れるでしょう。
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ここで考えてほしいのは、出来上がりの予想をすることです。
全体の形はどうか。どこを刻すか、残すのか、
押したときに白くなるのか、色がつくのか。
朱肉のつくところを、赤鉛筆で書くと想像しやすいと思います。

⑥ 下絵を逆さまにして 印材に写す  
印面に逆さまに写す作業です。
油性ペンか鉛筆で描いていきます。
油性ペンがはっきりとよく見えます。
下絵を描いた紙を裏返して見ると、逆さまになって見えます。
見えにくかったら、補正してください。
その逆さまになったものを見ながら写していきます。
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文字が入っているものは必ず逆さまになりますから注意してください。
左右対称の物はそのままでもいいですし、簡単な形のもので裏返すまでもなく
描けるものもあります。
オタマジャクシなら裏返すこともありませんね。
それから、絵の場合、どっちを向いているかの問題で、どっちでもいいのであれば、
別に逆さまにする必要もないでしょう。
犬の目の回りに片方だけ模様がある場合などは、
ちゃんと左右を確かめなければなりませんが。 

なかなか、うまくできない?
いいんです。多少違っていても。それが味です。そこが面白いのです。
それよりも、今描いた線を刻すのか、それとも残すのか。
そのことを考えながら描いてください。

⑦ ほる
 さあ、クライマックス、後半の山場です。
技術的には、ここが一番難しいところかもしれません。
印刀の出番です。大体、印刀の使い方がわからない、といわれるのでしょう。
刃物は簡単にはいきません。
慣れるということが大切です。はじめから上手くはいきません。
ここでは、手を切らないように、怪我をしないように注意してするのが一番。
利き手で印刀のなるべく刃に近い方を持ち、もう一方の手で印材を握ります。刃のあるところをよく見て、印材の側面などでちょっとキズでもつけてみて下さい。
案外石は柔らかくて、凹ができることが分かると思います。刀を押したり引いたりして
みて下さい。刃が使えている、刀の角度があります。あまり力を入れなくてもきれいに彫れる角度をみつけて、とにかく、凸凹を作ってみて下さい。
詳しい持ち方、構え方、刻し方は、「詳しく考えてみよう」のところで書きます。
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さて、どこを刻しますか?よく考えてください。
線を刻すにしても、残すにしても、線の境界の所をまず刻してください。
思いきって大胆に挑戦してみましょう。なんとかなりますから。
失敗すれば、また、紙ヤスリで削って、やり直せばいいのです。
これが石印材のいいところです。気に入らなければ何度でもやり直せますよ。
では、いざっ!印面の線めがけて。
健闘を祈ります。
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なお、必ず、新聞紙の上で。
くれぐれも、石の粉を空中にまき散らさない様に注意して下さい。

だから、僕は外でするのです。

⑧ 印面をきれいにふき取る  
 なんとか、出来ましたか?最初から完璧、なのはできません。ある程度出来たと思ったら、石の粉をとるために、水洗いします。使い古しの歯ブラシを使うとよりいいでしょう。それから、きれいに水分を拭き取りましょう。
印泥は油性ですから、水分があると着きません。水性のスタンプならば、にじみます。
⑨ 印泥をつけて押してみる
 紙を用意して、いよいよ押印です。
印泥の使い方も後で詳しく説明するとして、とにかく印泥をそっとつけてみましょう。凹んでしまう程、ぎゅーっと押さえつけないように。印の凸部に着けばいいのですから。
後は、いつもハンコを押すときのように、紙の上に押してみましょう。
そして、印を上に持ち上げれば、さあ、まさに、緊張と喜びの瞬間です。この一瞬がたまりません。
きれいに押せましたか?
うまく押せた人は、ここでヤッターと喜ぶわけです。

うまく押せなかった人は、次のことを確認して下さい。
・ 下に平らなノートくらいの厚さのものを敷く ・体重をかけて押す。
・ 印泥が均一に付いているかを確かめる
これで、もう一度チャレンジです。印についた印泥をティッシュなどで拭き取ってから、もう一度つけ直して押してみて下さい。
その次に、今押した印の真横にもう一つ押して、二個並べて押してある状態にします。
手に持った印は、汚れないように注意して、どこかに置いてください。
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⑩ 押したものを見て おかしなところをみつける
 押したものを見て、失敗はありませんか?
一発で完成、ということも稀にはありますが、
大概、ここは失敗したとか、ここは彫り残したとかが、出てきます。
二つ押したうちの一つに、鉛筆で修正を入れていきます。大概は彫り残しがありますから、まず、そこを取るようにします。
そして、太い細い、曲線、長さ、など修正箇所をみつけます。修正の箇所が決まったら、やはりさっきの片方に、鉛筆でその部分を塗りつぶしていくのです。いま塗った所が、また刻すところです。

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⑪ 印面の印泥をふき取る
印泥を紙(ティッシュペーパーのようなもの)で拭き取って下さい。今度は水洗いではありません。印泥は油性ですから拭き取った方がいいです。そのままでは、手が汚れて修正できません。
⑫ 補刀、修正をする
 次に、二つの押したものと印面を見比べながら補刀します。
 削りカスは歯ブラシなどで落として下さい。
・⑨から⑫を納得いくまで繰り返します。
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⑬ 完成 
納得したら、いよいよ完成です。
最初はどこでやめていいのかもわからないかもしれません。
でも、それでいいのです。初めてなんですから。
どうですか?気に入ったものができましたか?
記念の第一作目です。
大切に保存して下さい。

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文章にすれば長いのですが、僕は、一つの印につき、5から30分くらいでやってしまいます。

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